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2022.4.27

長く働ける病院づくりを考える

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  • 病院運営

企業だけでなく動物病院でも働き方改革が、大きな課題となっています。そんな中、さいとう動物病院が考える「働きやすさ」や取り組みについて、副院長の川上がご紹介させていただきます。

※この情報は2022年5月31日時点での情報になります。

業界としても病院としても労働環境の改善は大きな課題

学生時代から「小動物臨床の現場はブラック」という話はよく耳にしますし、逆にいうとそういう環境に耐えられる人しか小動物臨床の現場では生き残っていけないという悪しき風習が根強くあると思うんですよね。日々の業務もありますし、学生もある程度覚悟の上で進路選択をするので、病院側も環境整備を後回しにしてしまいがちなんだと思います。命に携わる現場というのもあって、業界としてそういった風潮を変えていくのには時間がかかると思います。でも、企業動物病院や一部の動物病院では、労働環境を少しずつ改善していこうとする動きが見られますし、さいとう動物病院でも病院の規模が拡大していくのに合わせて、環境整備を進めています。

労働時間だけでなく、包括的に「働きやすい」を考える

若い頃は情熱も体力もあって、多少辛いことがあってもがむしゃらに仕事に打ち込めると思います。それでもふと心が疲れてしまったり、結婚や子育てなどプライベートに変化があった時に「何歳まで今の仕事ってできるんだろう」と考える瞬間というのはあると思います。やっぱり50歳で20代、30代と同じように働くは、現実問題として難しいと思います。労働時間の管理といった基本的なところも含め、いろんな環境や心境の変化が個人で起きたとしても、働きやすい病院づくりというのが大切だと思います。

働きやすい病院づくりから生まれる好循環

いろんな環境整備を進める中で、労働時間の管理というのも一つの課題だと思います。一方で労働時間を削ると、スタッフの勉強の時間が以前より短くなって、スタッフに成長スピードが遅くなるということも想定されます。

この点について病院がどういう考えをもつかが一つのポイントになると思っています。早く成長して、早く一人前になる。それは病院にとっても、スタッフ自身にとっても大きなメリットだと思います。ですが業界全体を見渡してみると、どこかで無理が生じてしまうケースがほとんどだと思います。だとしたら、その人の生涯を通してできるだけ長く臨床の現場に立ってもらって、ゆっくりいろんな経験や知識を身につけてもらった方が、長期的な視点でのメリットは大きいと感じます。病院の経営陣にとっても長い間スタッフが働いてくれた方が、安定して病院を運営することができます。

経営陣も学び続ける姿勢が大切

先代院長の頃から積み重ねてきた、元来の病院の雰囲気も後押しして、さいとう動物病院は人が集まりやすく、離れにくい動物病院にできているという感覚はあります。人が増えたことで労働時間を管理しながら、シフトを組んだり、診察時間を見直したりする動きがとりやすくなったと思います。診察時間を1時間短くして、その分を夜間診療で補填するような形を今は取っていますが、一緒に働いてくれる人を増やしながら、経営も人も苦しくない環境を作っていきたいです。

獣医師もそうですが、動物病院関係者は一般的な働き方に対する知識が根本的に乏しいなと感じます。当たり前のことを当たり前にできるように、基本的なことも含め他の企業も参考にしながら、広く経営陣は学んでいかないといけないと思います。

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